2015ヤクルトと2021ヤクルト、どちらがより強力な打線なのか

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2015ヤクルトと2021ヤクルト、どちらがより強力な打線なのか

今回が初のブログ投稿になります。記念すべき第一弾は「2015ヤクルトと2021ヤクルト、どちらがより強力な打線なのか」と題して、昨年日本一に輝いた東京ヤクルトスワローズの打線は前回リーグ優勝した2015年と比べて強力なのかどうか、各打順のOPSを比較して検討したいと思います。
あくまでお遊びの企画なので、肩の力を抜いて楽しんでいただけたらと思います。

OPSとは?

Wikipediaさんによれば、OPSは以下の定義になっています。

OPS(オプス、オーピーエス)は On-base plus slugging の略であり、野球において打者を評価する指標の1つ。出塁率と長打率を足し合わせた値である。打席あたりの総合的な打撃貢献度を表す指標であり、数値が高いほど、打席あたりでチームの得点増に貢献する打撃をしている打者だと評価することができる。

つまり、OPSは出塁率と長打率の和になっているということですね。OPSはチーム得点と非常に相関関係が強いとも言われています。今回はこのOPSを使って、2015ヤクルト、2021ヤクルトの各打順を比べていきたいと思います。

2015年、2021年それぞれの東京ヤクルトスワローズの詳細な成績は以下のリンクをご参照ください。

各打順の対決

1番

1番はセンター同士の対決となりました。
2015年ヤクルトは比屋根渉選手。この年は上田剛史選手と併用ながらも1番に多く起用されておりました。
対する2021ヤクルトは塩見泰隆選手。完全にヤクルトのリードオフマンに定着しましたね。
打率、本塁打、打点、盗塁の数字は塩見選手の圧勝ですが、果たしてOPSは…?

OPSも2割近い差をつけて2021塩見選手が制しました。2021ヤクルトが幸先よく1勝目です。


2番

2番対決、2015ヤクルトは川端慎吾選手です。ガラスのプリンスの愛称通り、怪我に泣かされることが多い選手でしたが、この年はバントをしない最強2番としてフル出場し、リーグトップの195安打を記録、首位打者を獲得しました。
対する2021ヤクルトは青木宣親選手。チームの大功労者ではありますが、コロナ復帰後は本調子とは言えない状態が続きました。それでも勝負所で素晴らしいバッティングができるのはさすが青木選手だなと思います。

OPS対決は1割以上の差をつけて2015川端選手が制しました。さすが首位打者ですね。これでトータル1勝1敗の五分です。


3番

2015ヤクルトも2021ヤクルトも3番バッターは山田哲人選手です。
2014年に日本人右打者最多安打記録を打ち立ててからは、ヤクルトの歴史は山田選手とともにあると言っても過言ではありません。
2021年はキャプテンとしてチームを引っ張り、シーズン34本塁打で日本シリーズでもいインパクトのある特大弾を放ちましたが、2015年の成績は別格です。初のトリプルスリーを達成し本塁打王と盗塁王を獲得。日本シリーズでも史上初の1試合3打席連続本塁打を記録するなど、漫画の主人公のような活躍を見せてくれました。

OPSは2015山田選手の勝ちとなりました。これで2015ヤクルトはトータル2勝1敗です。


4番

2015ヤクルトの4番は畠山和洋選手。バレンティン選手が離脱する中97試合で4番を張り、キャリアハイの26本塁打を記録、105打点で打点王も獲得しました。
対する2021ヤクルトは村上宗隆選手。最年少100号本塁打も記録しました。チームの日本一に大きく貢献し、最年少でセリーグMVPも獲得しています。
和製大砲同士のOPS対決の行方は如何に。

4番のOPS対決は2021ヤクルトの村上選手が制しました。村上選手は足の速さも魅力ですね。これでトータル2勝2敗の五分になりました。


5番

5番対決、2015ヤクルトは2021年シーズン限りで現役を引退した雄平選手です。2014年シーズンでブレイクし、この年の春に初めて日本代表に選出されましたが2015シーズンは成績を落とす形になりました。しかし何といっても10月2日の優勝を決めるサヨナラタイムリーが記憶に新しいです。
対する2021ヤクルトはオスナ選手。前半戦の大爆発と後半戦の長い不調が対照的なシーズンでした。3年契約で残留が決定したので、今季を上回る活躍を期待したいです。

OPSは1毛差の僅差で2015雄平選手が制しました。これで2015ヤクルトはトータル3勝2敗と再び勝ち越しです。


6番

6番対決は奇しくも背番号2同士の対決となりました。
2015ヤクルトはこの年からFAで加入した大引啓次選手。怪我に泣かされたシーズンとはなりましたが、穴であったショートを埋めてくれました。
対する2021ヤクルトは中村悠平捕手。打撃好調で前半戦は2番を打っていましたが、サンタナとオスナの間に入る6番がはまり役でした。オールスターでは送りバントも決めていましたね。日本シリーズでは打撃と投手陣のリードが評価されてMVPを獲得し、最高のシーズンとなりました。来年からは古田さんの背番号27を継承してさらに高みを目指してほしいです。

OPS対決は2021中村捕手の勝ち。6番バッターがOPS7割超でしかもキャッチャー、このチーム強い。2021ヤクルトはトータル3勝3敗の五分に戻しました。


7番

7番は助っ人対決。
2015ヤクルトはデニング選手です。この年のヤクルトはバレンティン選手とミレッジ選手の離脱により、深刻な外国人選手不足に陥っていました。緊急補強したデニング選手でしたが、穴埋めできるほどの活躍はできませんでした。
対する2021ヤクルトはサンタナ選手。来日当初はオスナ選手より出遅れましたが、後半戦は打撃絶好調。終盤は5番に昇格しました。日本シリーズでも2本の本塁打を放つ活躍を見せました。

OPS対決は2021サンタナ選手が2割以上の差をつける圧勝。7番打者のOPSではないですね。これで2021ヤクルトが4勝3敗と勝ち越します。


8番

8番対決、2015ヤクルトは中村悠平捕手です。打率は規定打席到達者の中で最下位でしたが、リードでリーグ優勝に大きく貢献しました。
対する2021ヤクルトは西浦直亨選手。守備では貢献できましたが、打率がもう少し欲しいところです。シーズン終盤は打撃が上向きになってきましたので、来シーズンに期待です。

OPS対決は2021西浦選手が制し、トータル5勝3敗で2021ヤクルトが勝利を決めました。


代打の切り札

ラストは代打の切り札対決です。代打の切り札の定義が難しいですが、独断で①上記1~8番に選ばれていない②シーズン20安打以上 の2つの条件を満たす選手の中で、最もOPSが高い選手を選ぶことにしました。
2015ヤクルトは今浪隆博選手。2014年にトレードでヤクルトに来て2年目のシーズンでした。大引選手の控えになることが多かったですが、代打の切り札として打率3割をマークしました。
2021ヤクルトは何といっても川端慎吾選手。2015シーズンは最強2番として首位打者を獲得した川端選手ですが、2021シーズンは代打で30安打を記録、それも肝心な場面での一本が多く何度もチームを救いました。日本シリーズ第6戦、延長12回表に芸術的なタイムリーヒットを放ち、20年ぶりの日本シリーズ優勝にも貢献しましたね。

代打対決は2021川端選手の勝利。代打では2021川端選手に敵う人はなかなかいないのではないでしょうか。

まとめ

対決まとめ

全対決をまとめると、以下のようになります。

1~5番まではほぼ互角の勝負でしたが、下位打線、および代打は2021ヤクルトの圧勝でした。2021ヤクルトは打線に穴がないと言えるほど強力で、この状態が続けば2022年シーズンも期待できるのではないでしょうか。
ちなみにチーム全体のOPSは2015ヤクルトが.699、2021ヤクルトが.731で2021ヤクルトの勝利でした。最初からチームOPSで比べれば結果がわかったんじゃないかと言われそうですが、企画の意味がなくなってしまうので勘弁してください。
なお、チーム防御率は2015ヤクルトが3.31、2021ヤクルトが3.48で2015ヤクルトのほうが若干上回っています

2015ヤクルト打線

最後に2015ヤクルト、2021ヤクルトそれぞれのオーダーを貼っておきます。
2015ヤクルトは2~4番に首位打者、本塁打王&盗塁王&トリプルスリー、打点王が鎮座してて豪華に感じますね。

2021ヤクルト打線

2021ヤクルトはみんなそこそこ打っていて本当に穴のない打線です。2022シーズンはサンタナ選手を5番に固定すれば相手投手も山田選手、村上選手と勝負せざるを得ず、さらに恐ろしい打線になる可能性も。
塩見選手、中村選手が好調を維持できるかがカギになるでしょうね。

今回の企画「2015ヤクルトと2021ヤクルト、どちらがより強力な打線なのか」お楽しみいただけましたでしょうか。ご意見やご感想、ご指摘等がありましたらコメント欄より送信ください。皆様のコメントお待ちしております。

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